痩せた森喜朗、あるいは泣きっ面にハチの大群の人。
「軍人・変人・凡人」(順に故梶山静六・故小渕恵三・小泉純一郎の各氏)などキャッチーなフレーズで楽しませてくれる田中眞紀子衆議院議員。彼女は安倍晋三首相を評して「痩せた森喜朗」と言った。
森喜朗──政治意識が希薄なことことから、出身地・北陸の名物になぞらえて「しんきろう(蜃気楼)」と揶揄された。首相時代ハワイ沖の「えひめ丸事件」の一報が入ってもゴルフをつづけたほか、「イット革命=IT革命」「無党派層は寝ていてくれればいい」「日本は神の国」や数かずの女性蔑視の迷言で知られ、退陣時は支持率がひと桁だった人だ。
参議院選挙惨敗後の言動を見るまでもなく、安倍首相の鈍さは小泉前首相と好対照をなす。「私が東大に行けなかったのは、平沢(勝栄衆議院)議員が小学校のとき私の家庭教師だったから」というギャグも、ギャグに聞こえなくなってきた。
そして、昨日の自民党代議士会では中谷元・石破茂──ふたりの元防衛庁長官をはじめ、閣僚経験者から退陣要求が相次いだ。小坂憲次元文科相の「国民はホームランを打たれた投手(党首)の交代を求めているのだ」というフレーズはウィットに富む。首相はほとんど泣きっ面だった。
さらに同じ日、今や“疑惑の雑貨店”赤城徳彦前農水相の二重計上疑惑(辻元清美衆議院議員はムネオハウス疑惑のころ、鈴木宗男議員を「疑惑の総合商社」と評していた。それに比べると、レベルが低すぎる)や長勢甚遠法相のビザ照会謝礼疑惑、今回神奈川選挙区で当選した小林温氏の秘書逮捕・・・大分選挙区で初当選した礒崎陽輔氏が総務省の天下り法人・地方財務協会の職員住宅を不法占拠(笑)していたことなどが次つぎと発覚した。
まさに、泣きっ面にハチの大群である。
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